伝えることは、酷く難しい。
拒絶されたらどうしよう。
嫌悪されたらどうしよう。
そんな不安が、頭から離れない。
それでも、伝えたいと思ってしまった。
あの人の視界の中にやっと入ることを許されて、それなのにそれを失う覚悟までしてあなたに気持ちを伝えることの重さを、だからどうか理解ってください。
受け入れて欲しいなんていわない。
嫌いにならないでなんていわない。
嫌悪しても、避けてもいいから。
だから伝えさせてください。
気持ちが擦れ違って、もう二度と口を効いてもらえなくなって、あなたに蔑むような眼で見られてり罵られたとしても、俺は後悔なんてしないから。
あなたがその一瞬でも俺のことだけ考えてくれるなら、おれはどんなに眉を潜められたって構わないから。
叶うなら、嫌わないで欲しいと思う。
友達としてでもいいから、傍に在ることを許して欲しいと思う。
またその笑顔を、向けてくれたらいいと思う。
そんな無理なことを思ってることも事実だけど、あなたが係わり合いになりたくないなら、気持ち悪いと思うなら、俺はあなたの近くには行かないから。
あなたがそれで笑っていてくれるなら、それでいいから。
そこに俺の場所がなくなっても。
あなたともう二度と触れ合えなくても。
俺はきっと一生あなたが好きで、これから先他に好きな人が出来たり、将来結婚したとしても、どこかであなたのことを忘れられないくらいにはあなたが好きで、それでも押し殺すことは、できるから。
道徳なんてしりません。
人の眼なんて気にしません。
だから、伝えさせてください。
あなたが好きだというこの気持ちに、嘘はないから。
本気で、あなたを愛しいと思うから。
思春期にありがちな一時の気の迷いなんかではないから。
それともこれは、伝えることすら、許されない恋ですか?
口にすることすら許されない想いですか?
最後、だから。
一度しか、言わないから。
これ以上どうしようもないくらいに膨らんでしまった感情を、どうか伝えさせて。
「 笠井? 」
「 三上先輩。……いきなり呼び出してすみません 」
「 いいけど。何? 」
「 俺 」
どうかこの瞬間は、俺だけを見ていて。
俺のことだけを考えていて。
その意志の強い瞳で、射殺すくらいに俺を。
「 笠井? 」
「 俺……あなたが好きです 」
END
あとがき
はい、中途半端ですみません。
突発的に書いてみました。笠井暗すぎです。どうせなら見てもらうために努力しようよ。いや、したのか。だからこんな重く考えてるのか。
もう何が何だかよくわかりません。
とりあえず笠井は自分の想いを伝えたと、それでいいじゃないですか(どうでも良くなってきているらしい)三上の答えは好きに想像してやってくださいね。
しかして両思いならこれは笠三なんだろうか、三笠なんだろうか…。
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